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「千思万考」ブログサイトの試験的に設置されたブログです。 いつの日にかのための設置なので、それまで試験的にUPしていきます。
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前に書いた、「沢山の好きをありがとう」の続きというか1話目というか。


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あんたと付き合うようになって、1年

あんたと一緒にいられないと知ったのは、1週間前

一緒にいられないのは、この先ずっと……


『沢山の好きをありがとう』


(また……)

最近、立ち眩みが多い。
最初のうちはただの貧血かとほっておいた。

貧血だってなんだって宮城を心配させる要素は見せたくないから。
今、宮城は大事な時期なんだ。
今度の学会で発表が成功すれば世間にも注目される大きな偉業を達せられる。

いつもの俺の我が儘で、宮城の邪魔をしたくない。
なにより楽しそうに研究をしているあいつを見るのが嫌いじゃないから。

「宮城、あと一週間だな。」

「あぁ。お前に寂しい思いをさせて悪いな。」

「ううん、仕事中でも横にいさせてもらえるだけで嬉しいから。」

だって、これからは……

「じゃぁ、俺帰るから。あと一週間は来ないようにする。」

「別に来ても大丈夫だぞ。」

「だって、宮城少し仕事遅れてるだろ。俺は大丈夫だから仕事に構ってろよ。」
「忍?」

ソファーに座っていた宮城が近づいてくる。

「…お前、顔色悪くないか?」

手を頬に滑らせ、心配した眼差しを覗かせる。

まだ、だめた……

まだ………

「最近、早く目が覚めちゃってよく寝れてないんだ…」

少し笑ってみせれば、そうかと納得していないように宮城は言うけれど。

まだ、だめなんだ

まだ言ってはいけない

ううん、ずっと言っちゃいけない

俺がもう、この先宮城と一緒にいられないなんて

そんな悲しいことを言えない


「宮城、ありがとね」

「忍…?」

泣くな

泣くな

泣くな

「宮城、忙しいのに夕飯作ってくれたじゃん、だからありがとうって……」

宮城のご飯美味しかったよ。

ありがとう

宮城の隣は居心地が良かったよ。

ありがとう

沢山の愛の言葉が嬉しかった。

ありがとう



「じゃぁ、宮城学会頑張れよ」

「あぁ、……忍、好きだよ…」

宮城は甘い言葉とともにキスをくれた。
いつもこんなことしないのにね。

だけど、今は宮城を感じてていいよね。



もう寂しさなんてない。
俺の心は宮城で満たされた。

だけど、一つ気がかりなのは俺がいなくなった後の宮城。

ごめんね、ずっと一緒にいるなんていって約束守れなくて。

俺も先生のように空から宮城を見守ってるから。


「沢山の『好き』をありがとう」

開けば今すぐでも会える宮城の部屋の扉。
俺はこれをもう開くことがない

ここを通り抜けることはない

何も返事をしない堅い扉に宮城への言葉を呟けば、ソレは宮城に届くことなく空気に消える。

そして、俺の足は隣の部屋に向かうことなく歩いていった。


続く?

************************
「沢山の好きをありがとう」の続きなるものを書いてみました。
これ続けられるのかな??
テロの悲愛って難しい。。。

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本館(千思万考)でやってる純愛テロリストの第2部1話目です。
第1部を知らない人はそちらから読んでみてください。
設定もそちらを参照ください。


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俺の選択は合っていたのでしょうか?


「なぁ庸、ここの慣用句ってさー」

今、生徒の中槻が…

生徒……か微妙な位置だよな。

確かに忍の事を好きになってみようとは言ったが、相手はまだ中学生だぞ。


でも、春休み前に生徒以上恋人未満(?)の関係になってから、忍は俺の家に訪れるようになったわけで。

もうここ何日か毎日くるから諦めて受け入れている。
まぁ、勉強を教えて欲しいってのを建前にしてるから追い返せないってのもある。


建前!建前ってのはこの際どーでもいい。
家に来てくれて嬉しいって気持ちがもう隠せないくらい自分でもわかっているから。


でもな忍よ。

勉強っていってて、そんなに俺にくっつくなよ。

ソファーに座る俺の横に、忍は最初のうちはちょこんと座っていたが、今は何故か俺に膝枕させながら教科書とにらめっこをしている。

時々動く忍の頭がくすぐったい。
ほどよい温もりが伝わってくる。


「なぁ、庸?」


…………!!!

それに……

それに下から見上げてくる忍の顔が可愛すぎる!!


こ、こいつは中学生で男だぞっ!

俺は何を考えているんだ!!


「庸?」


あぁ、ヤバい本当に可愛いな。

見上げる忍の顔に手を添える。

そのまま、顔を近づける。

忍の顔が赤くなった。

恥ずかしそうにキツく目をつむっちゃって可愛いこと。


あと10cm…

5cm……

忍の顔が近づく。

3cm……

1cm……


ピーンポーン


「!!」

もう唇が掠めそうなところでチャイムにより我に返った。

「だ、だれか来たな!!はいはーい今でますよー!」

驚き、少し残念そうにする忍をおいて玄関にでる。
来たのは宅配の人で荷物を受け取りすぐに帰った。


部屋に戻れば、忍はソファーに座りこっちを見てる。

「庸、続き…」

自分で言ってて恥ずかしそうにする。

「つ、続き?!あー勉強なっ」

「なっ!!違うよ!その…キ…キス……」

「ち、違うぞ!忍の目元にまつ毛がついててだな~、それを取ろうとして…」

我ながらなんという嘘臭い言い訳。

忍も震えながら今にも怒りだしそうだ。

「あんたからキスしようとしただろ!!」

「は?してねーよ!」

「だったら今しろ!!」

「はぁ?なんでそーなる?」

「してほしいからだよ!!」


「!!」


まったく、こいつは……


「だめだ、だめだ。お前は中学生だぞ、勉強してろ勉強。新学期始まったら試験もすぐだ。」

「じゃぁ…」

「ん?」

「じゃぁ、今度の試験で1番取ったらキスしろよな!」

「へ?」

忍は宣戦布告するとズカズカと帰っていった。



それからというもの、忍は勉強をしているのか家には来なかった。
新学期も始まり、クラスも持ち上がりでまた忍の担任になった。

時々、クラスを覗けば休み時間というのに勉強に励んでいた。



そして試験当日。

試験が始まっても忍は登校してこない。

もう30分も過ぎてるのに。


ガラガラ…

教室の前扉が開き、息の切らした忍が入ってきた。

「はぁはぁ…」

「し…中槻っ?!」

「寝坊した…」

「おい」

ズカズカと前を通りすぎ、席に座りテストをやり始めた。

3教科、4教科とテストが終わり、最後の試験も無事に終了した。

試験が終わり、生徒は晴れやかな顔をして帰っていく。

「先生、さよならー」

「はい、さようなら。」

テスト用紙をまとめていると、いつも必ずやってくるやつが来なくて席の方を見ると、机に突っ伏していた。

「おい、中槻どうした?」

「………」

声をかけても返ってこない。

「おい……」

肩に触れたら気が付いた。

少し震えていて、息が荒い。

「おい忍っ?」

顔を上げさせ、額を触ると熱かった。

額に汗も滲んでいて、顔色も青白かった。


すぐに保健室に連れていき、ベッドに寝かせる。

保険医がいないため、どうすることもできない。
滲んだ汗だけでも拭いてやろうと、濡らしたハンカチで拭いてやると忍が気が付いた。

「ん……」

「忍、気が付いたか?」

「庸…」

「お前は……熱出してるのに試験を受けるなよ。」

「だって…約束した…だろ、……ぜって~1番とりたかったし……」

なんで、こんなに一生懸命になれるのか

俺は約束をしたとは言っていないのに。

「まったく……ほら、まだ寝てろ。帰りは送ってやるから…」

そう言ってやると忍はまた目を閉じて眠った。



「心配かけるなよ…」

眠ってもう聞こえていない忍に言う。

まだ熱に浮かされていて、寝苦しそうな忍。
息も苦しそうで、だけど時々呼ぶ俺の名前に求められてる嬉しさで頭を撫でてやる。
そうすると気持ちいのか微かに笑った。

「お前は、可愛いすぎるんだよ…」


寝ている忍に近づき、触れるだけのキスをする。
唇は熱く、いつもより赤くなっていた。

そして、もう一度唇を落とした――




後日。

ガラガラとノックの音もせず国語準備室の扉が開かれる。

そして入ってくるのは忍で。

「……」

無言でテスト用紙を見せてくる。

「で、どうだった?」

「聞かなくてもわかってんだろ!」

「まぁな」

「……2番だった……」

「まぁ、あんな高熱で2番はすごいと思うぞ。」

「でも、俺は1番がよかったんだ!!」

悔しそうに忍は俯いてしまった。

「約束したのに……1番取ってあんたにキスしてもらうって…」

本気で悲しむ忍が可愛く見えてしょうがない。

「しかもあんたの教科でミスするなんて……」

あ~あ、今にも泣き出しそうになっちゃって…

本当に可愛いんだからこいつは。

「忍…」


チュッ


忍に近づき、顔を上げさせると頬にキスをしてやる。

「なっ///」

頬を押さえて恥ずかしそうに忍は見上げてくる。

「まっ、2番ってことで頑張ったご褒美。」


「~~~///次は1番取って唇奪ってやる!!」

赤くなりながら忍は叫ぶ。


保健室でしたことは教えてやらない。
熱に浮かされたやつに、キスをしてしまったなんて言えるわけがない。

それに忍が奪いにくるまで待つとしましょうかね。





************************
愛テロ第2部開始。
本当は新学期話を予定してたのですが、なんかうやむやになった(笑)

テストは新学期すぐの学力調査ってことで(´ω`)ゞ
保険医=野分って裏設定もいつか使えたら。
きっと保健室にいなかったのは中條センセに会いに言ってたから(笑)
宮城……茨城センセはきっとむっつり(笑)




忍との恋、いや俺の恋情はこれからもあり続けていくと決めた。

あの時とは違うんだ、先生を想って、虚ろになりかけた恋情とは。

いなくなった先生を想ってる時、心のどこかでは苦しかった。

いくら想っても、返ってくるはずがない

俺の想いだけが通り抜けていくように

先生はいない。
この世からいなくなってしまった、と頭ではわかってた。

だけど、先生を想ってなくては自分を見失う気がして。

それでも、もういなくなってしまった人を想うのは辛かった。



忍……

お前と出会えて良かった。

人を想うことが、こんなにも幸せな気持ちにさせてくれるなんて初めて知ったから。


今は、お前が俺を好きでなくても俺はお前を想うよ。

はは、重いかな。



だけど、お前はいるんだ。

生きているんだ。


それだけで、俺が想える存在がいるだけで、満足できる。






忍と大学で別れ、俺はそのまま公園へと足を向ける。
今日くらいはサボってもいいよな。
講義もないし。
上條のやつ怒るかな?

いいよな、今日くらい。

今日はいろいろありすぎた。

何度となく、足を向けている公園。
いつものベンチに腰をかけ、タバコを取り出す。

そして気付いた。

座っていたベンチに一冊の本が置き去りにされていた。

手に持ち、見てみると「古典文学の基礎」とかかれたタイトルの本。

昔、忍にあげたものと同じだった。

中をペラペラと開いてみれば、よく使い込まれていて書き込みも多かった。

気のせいか、見覚えのある字がある。
その本には、筆跡が違う文字が2種類ある。

一つは、可愛らしい女の子が書くような字。

もうひとつは…――


いや、まさかな……


「あの、すみません」

頭上からかけられた声に顔を上げると、女性が立っていた。

「その、本…」

女性が指差すのは俺が見ていた本だった。

「あ、この本、あなたのでしたか?」

「はい、さっきまでここにいて忘れてしまって…」

本を渡すと安心したように女性は笑った。

「あの、あなたも文学が好きなんですか?」

本を大事そうに持ちながら、興味げに聞いてくる女性に悪い気はせず、答える。

「ええ、大好きです。私は大学で文学を教えているんですよ。」

そう答えれば、女性は目を輝かせて話した。

「私、最近日本に来たばかりで…あ、祖父母も両親も日本人なんですが育ちがアメリカなんです。ずっと向こうにいたんですが、私は日本の文学に興味があったので独学で勉強してて、この本をくれた人も文学を勉強してるって言って、私にいろいろ教えてくれました。」

「へぇ」

嬉しそうに話す女性を微笑ましく思う。

それから少し話し方向が一緒だったため駅へ向かう。

その間も文学の話をした。彼女に文学について教えてくれた人のこと、海を越えても日本文学が愛されていると思うと嬉しい。
それになにより自分も楽しくなっていて、こんな気分は久しぶりだった。


「美和っ」

駅に着き、別れた時に後ろから声がした。

「美和、こんなとこでなにやってんだよ!あんま外に出るなよ。」

「ごめんね、忍くん。ちょっとお散歩に出たら大事なものを忘れてきちゃって。」

振り返り見ていると、彼女に声をかけ、話をしているのは忍だった。

「でもね、忘れものをしたお陰で素敵な人と会っちゃった。この方…お名前を聞くの忘れてたわ…」

彼女が紹介しようと俺の方を向くと、忍は固まっていた。

あぁ、本当に今日はいろいろあるな。

「みや…ぎ…」






つづく。



************************
さて、自分でも先が見えなくなってきた(´ε`)ゞ笑
まぁ、皆様ご察知のように美和さんは忍の………です。



あんたは勝手に離れていってしまう俺を怒るかな?


何があってもあんたとは離れないって決めてた。

けど、絶対なんてないんだと思いしった。

すごい絶望感。

それでも俺はあんたのことしか想えなくて…



宮城は大切な人を失う悲しみを知っている。
その悲しみから俺が守ってやりたかったけど、それを今度は俺が与えてしまうから。

いなくなってしまった人をいつまでも宮城は想っているから心配なんだ。
ずっと俺のことだけ考えなくていいよ。

先生もきっとそうだったんだよ。




そういえば、前に宮城に俺は猫みたいだって
言われたっけ。


自分勝手で

自由気ままで

すぐ人のそばにやってくる。


猫みたいだとあんたは笑ってた。


猫は死期が近づくと人の傍からいなくなるという。
それは寂しいことだなって思ってた。
けど、大好きな人に自分の死を知られたくない。
ましてや、そんな姿を見せたくない。
自分がいなくなったあとにその人が一人で泣くのをわかっているから。


だから俺も猫のように……

自分勝手に


自由気ままに


俺は一人でも平気だよ。



だって宮城にいっぱいいっぱい幸せを貰ったから。


いっぱいの愛情を貰ったから。



ねぇ、宮城

沢山の好きをありがとう





************************

という、悲愛長編を考えてます。
だけど、テロでしかも宮城に対してそれは悲しいなと思い、続きを書くのを悩んでます(T-T)



最近、忍が部屋に来なくなった。


心当たりはある…――


数日前に大喧嘩をした……いや、忍が一方的に怒っていたが

泣いて感情を露にして怒る忍に対して、何も言えなかった


ただ、俺は忍との今の距離に満足していたのに。

あいつはいつも何歩も近づいてくるから俺は後退りしてしまう。


心の何処かでは思っていたのかもしれない。

忍は絶対に俺から離れないと。


その思いが打ち砕かれて、俺は慌ててしまった。


喧嘩をして忍を泣かせ、すぐに忍を追いかけなかった自分。

追いかけようとしても、忍に言われた言葉が足を進ませない。


『あんたはいつもそればっかだ!!俺はいつまであんたに片想いしてればいい?いつになったらあんたは俺を見てくれる?見てくれないなら、俺を俺として見てくれないなら……もう…いい……』


もう、いい…―――


忍に突き放された感じがした。

追いかけられないってことは、俺の中で答えが出てるのか?


俺は、どうしたいんだ?




************************

続くかわからない小説。
ただ、切ないのを書きたくて(´ω`)ゞ

続きあったほうがいいですか?
……と聞いてみたり(>艸<)
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